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  ニューロマンティックの系譜 - その7 - Japan(ジャパン) 2 -



       

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ニューロマンティックの系譜 - その7 - Japan(ジャパン) 2 - 

――さてさて。

前回では、あまりにも道草をくってしまったために、
やむなく記事を2分割することになってしまいました(笑)。

……でもたぶん。

……書いているうちに、
あれもこれもと、つい詰め込みたくなるのが管理人の悪い癖(笑)。

おそらく今回も、
道草をたっぷり詰め込んだ記事になることが予想されますので、
せめて、3分割にしなくても済むように、
とっとと始めましょうか(笑)。




 ・名曲、Quiet Life/クワイエット・ライフ


――というわけで、
今回は、この曲から始めましょう。


前回、ちらっと名前を挙げたアルバム、

  「Quiet Life/クワイエット・ライフ

から。もちろん、このタイトルナンバー。↓

Japan/ジャパン」-「Quiet Life/クワイエット・ライフ
           ↓(YouTube動画、無料視聴)

(※注、PVやライヴ映像等、音楽関連の動画は、各動画サイトの事情により、
     予告なく削除されている場合があります。ご了承下さい。)

                         (※ 他の動画を観る。→ アーティスト別一覧
                         (※ 再生が途中で止まる場合はこちらをご覧下さい。)


言うまでもなく、
JAPAN/ジャパン の代表曲として語られることも多い名曲ですが、
――アルバムリリースは1979年。

前回の記事で取り上げた 「Life In Tokyo」 で、
ジョルジオ・モロダーが打ち出した路線で何かを掴み、
それを前に推し進めたことがよくわかるような、
そんなサウンドに仕上がっていますね。

とは言え、このアルバムのプロデュースはモロダーではなく、
当時、Roxy Music/ロキシー・ミュージック を手懸けていた、

   
John Punter/ジョン・パンター


そう言えば確かに、デヴィッドの歌唱法に若干の変化が見られ、
Bryan Ferry/ブライアン・フェリー のセールスポイントでもある、
例の、気だるくセクシーなダンディズム――。

   
それに近いものを感じ取ることも出来ます。




 ・オリジナルサウンドへの、渇き


しかし、確かに方向性は示され、
デヴィッドもその方向に自らの音楽性との一致を見出して、
一定の評価はしているものの、
バンド全体――あるいは、バンドの主導的存在といえるデヴィッドとしては、
いまだ納得のいく地点には到達していない、とでも言うかのように、
独自の音への強い執着を示し、
アルバムでは、提示された方向性を踏襲しつつ、
その上さらに新たな変化を探っている……、
そんな印象を伺うことが出来ます。

そして、現状に満足することなく、
そこからさらに、自らの音楽性に相応しい表現手法、
そんな音を追求し続ける、といった、
とどまることを拒むような彼らの試み……。

――そういった姿勢が、
独自サウンドを確立し、
成熟期をむかえてしまったバンドからは決して聴くことの出来ない、
未熟と成熟の狭間にある、ただ一瞬だけ垣間見ることの出来る、
エキサイティングで、非常にスリリングな、
太陽が地平線に沈んでいくときに見えるようなあの一瞬――、

今まさに何かが得られようとしてるような、
それとも逆に、何かが、今まさに失われていく時のような、
そんなきわどいバランスを感じさせ、
変革の時代――1970年代後半?1980年代初頭――に、
結果的に僅か数年しか機能しなかったこのバンドの、

  あり余る、いらいらする、右往左往する、エネルギーに満ちた、怖れを知らぬ、
  駆け足の、気概のある、クリエイティヴな、現状を容認しない、好奇心旺盛な、
  搾取を拒む、地団駄を踏む、捨て身の、世間にNOを突きつける、造反する、
  誰の思惑にも従わない、挑戦的な、爪先立ちの、停滞を拒む、時に頓挫する、
  なりふり構わぬ、肉迫する、抜き身の刃のような、熱気に溢れた、ノンストップの、
  歯噛みする、秘密を探りたがる、不遜な、変更を怖れない、放棄せぬ、
  真っ直ぐな、未知数の、剥き出しの、面食らうような、模索する、
  やましい所など微塵もない、勇気ある、予測不能な、
  楽観的な、理想を追い求める、流浪の、レゾンデートルを賭けた、論争を怖れぬ、
  我儘な、

――そんな、思春期の一ページのような熱い一瞬――、
それがそのまま切り取られたような、
そんなセンチメンタルさが、
このアルバムを貴重な名盤に仕立てているような、そんな気がします。




 ・デヴィッドの資質と志向


そして確かに後年、
このグループの短いバンド活動の後期において、
デヴィッドは自らの方向性を急速に明確にしていき、
初期には比較的多く見られる、
声を振り絞るような、動的なヴォーカルを封印することが多くなり、
耽美で退廃的、そして、より哲学的色彩を帯びた
静的で、よりメッセージ性を強く前面に押し出すようなヴォーカルスタイルを多用し、
まるで、その身から急いで不浄なものを削ぎ落とすかのような勢いで、
急速に、ポップな色合いから遠ざかっていきます。

とは言うものの、
デビュー当初から確かに存在する、あの耽美的な傾向は、
Life In Tokyo」 によるモロダーの指針と、
ジョン・パンターのロキシー・ミュージックで培った手腕によって、確実にソリッドになり、
以前の、どちらかというと平面的なサウンドから比べると、
かなりはっきりとした輪郭を持ち始め、
随分と立体感を得たサウンドに仕上がっていることは、
明らかな事実だと言っても差し支えのないところでしょう。




 ・無機的サウンドと、なまめかしさの同居


しかし何よりも、
この時期のジャパンのサウンドで特徴的なのは、
粘りつくような湿気と、独特の美学を感じさせる、
David Sylvian/デヴィッド・シルヴィアン のヴォーカル。

そして、そのデヴィッドのヴォーカルに同調するように、
これもまた、ウェットで独特のぬめりを感じさせる、
ある種独自の世界観を産み出しつつあるような、
Mick Karn/ミック・カーン のベース。

――このふたりの、なまめかしいような音と、
エレクトロニクスやシーケンス、といった、
テクノロジーとの鮮明なコントラスト。

この辺が、この楽曲に於いて大きな山場――、
重要な聴きどころのひとつとして挙げられますね。



 ・異能の人 ―― 鬼才 Mick Karn/ミック・カーン


――そしてやはり、
何と言っても特筆すべきは、
異能の人、
Mick Karn/ミック・カーン のベース。

この、気色悪くも心地いい(笑)、
いわゆる一般的なベースプレイからは明らかに逸脱した、
何か人間の潜在意識の奥底に潜む、非常に根源的な本能のようなもの、
あるいは、生物を解剖したときに見える、
血の色をした、なまめかしく、ぬらぬらとした、
なにか得体の知れない生暖かいものを思わせるような、
鬼才、ミック・カーンのフレットレスベースから繰り出される、
爬虫類的なぬめりを感じさせるベースライン。

   
彼の、この“唯一無二”と評される、超個性的な音が、
Japan/ジャパン というバンドの音を、
他の多くのグループと一線を画す、
非常に特徴的なものに押し上げているのは、間違いのないところです。




 ・技巧


……世に、上手いと言われるベーシストはたくさんいて、
そういった意味では、確かにミックのベースというのは、
技巧的にはまだ発展の余地のあるものだ、そう言えるかもしれません。

しかし、技巧やテクニックというのは、
そりゃあ、生半可に習得することの叶わぬ、
才能も努力も要する、大変な修練だとは思いますが、
それ以上に、独自の音、独自の世界を創り上げるのは、
それを凌駕する才能が必要で、
いくら練習を積んだからといっても、
誰にでも可能、という性質のものでは決してありません。

こういったことは、
例えば超絶テクニックを誇るプレイヤーが、
必ずしも、アーティストとして常に大成功をおさめているわけではない、
という事実が、如実に物語るところだとは思うのですが、
確かにテクニックというのは、
アーティストとして名声を得るための、
重要な要素の一つには違いないところでしょうが、
そこからさらに抜きん出て、
アーティストとして揺るぎなき名声を獲得する為には、
テクニック + α、のアルファの部分。

何か独自の音や世界、というものが必要不可欠で、
そういったもの無しには、
超絶技巧は、ただのアクロバティックな演奏と見られることが多くなり、
そりゃ確かに、

  「すげえー!」

という賞賛の声は多く得られるでしょうが、
音に、独自の世界観を持たぬ演奏者は、じきに、

  「……で?」

という次の一手を迫られることになり、
不特定多数のリスナーを、長期的に惹きつけておく為には、
次々と際限なく、新しい技巧を披露し続けなければならない、というような、
そんな恐ろしいことにもなりかねません。




 ・唯一無二の音


そういった意味では、
この Mick Karn/ミック・カーン のベースというのは、
単なる演奏者、プレイヤーとしてのベースではなく、
確固たる独自の世界を持つ、
アーティストとして、リスナーを惹きつける魅力を持った音。
そう言えるかもしれません。

ことに、ベースという、
ギターに比べれば、随分プレイや音色に幅を持たせることが制約される、
バンドの中では、比較的自由度の少ないパートを担う楽器で、
それをやってのけたというのは、
非常に珍しいことで、
まさに、稀有の才能、という賞賛に値する、
とんでもなく画期的な出来事と言えるでしょう。

   




 ・自己不信 ―― 生真面目な先駆者の孤独


もっとも、当のミックは、
自己流で習得したベースプレイにどうしても自信が持てず、
独力で手に入れた自らの音を、

  異端である。

――そう認識していたようで、
例え他者から賞賛を受けようとも、

  自分の音は、
  音楽の基礎的な素養を持たぬ素人が創り上げた、
  あくまでもトリッキーな音にすぎない。

そういった姿勢をなかなか崩さず、
例えばよそからの、ゲストミュージシャンとしてのオファーに対しても、

  「え? 俺、こんなんしか出来ひんねんけど?
   ……それでもいいん?」

などといった、
卑下とも謙遜とも、あるいは戸惑いともとれる態度で、
他の多くのベーシストの、ごく一般的な演奏に対して、
長い間少なからぬコンプレックスを抱いていた、
というのですから皮肉なものです。

しかし仮に、彼の認識通り、
彼の創り出した音は、音楽の基本的な部分を習ったことのない、
いわゆる――素人が創り上げた、トリッキーな音、であったとしても、
それは、

  “偉大な”

という形容詞が必要な、
他の誰も創り出すことの出来なかった、
そんな音であったことは、間違いのないところです。

しかし確かに、
よく考えてみれば、
ミックがそう思ったのも、ある程度わからなくもない話で、
全て独学で習得したが故に、
音楽的なセオリーを殆ど知らずにプレイしているのですから、

  「こんなんでええんかなー?
   確かに自分なりに工夫してやってることやけど、
   俺、音楽の基礎的な部分、全く習ったことないしなー。
   もしかしたら、相当変なことしてんのとちゃうやろか?」

と不安になったとしても、仕方のないところです。

これがもし、
例えば幼少の頃にピアノやバイオリンでも習っていて、
音楽の素養がある程度あり、
音楽的バックグラウンドを――本人の納得する程度に――持っていたとしたら、

  「ほれ。こんなベース、今まで聴いたことないやろ??
   おもろいやろ??」

などと余裕で思えたのかもしれませんが(笑)、
あいにく彼の場合はそうではなく、
おかげで、自らの生み出した独創的な音が、
まさに独創的な、他の誰も演奏することのない、極めて特異な音であったが故に、
先駆者の孤独、とでも言うべき孤立感を味わい、
随分心細い思いをしたんだろうな、というのは、
容易に想像出来るところではあります。

もっともこの辺は、ミュージシャンの性格的な問題で、
中には、

  「え? 俺? 音楽なんて習ったこといっこもないで。
   全部独学で覚えてん。

    ピロピレギャリギュル、ギュイ??ンッッ ンッンッッッンッ♪

   ――どや! すごいやろ!」

というような方も、
結構たくさんおられるような気はしますが(笑)。

――まぁそういった意味では、
Mick Karn/ミック・カーン という人は、
音楽に対する姿勢だけでなく、
性格的に、もともと非常に真面目な人なのかもしれませんねぇ……。




 ・ちょっと一息


Japan/ジャパン」-「Halloween/ハロウィン
           ↓(YouTube動画、無料視聴)

                         (※ 他の動画を観る。→ アーティスト別一覧


――ところで、この曲のミックは、ややおとなしめかな?

しかし、それにしても非常に良く歌いますねぇ。
クラプトンや、ブライアン・メイの名を挙げるまでもなく、
世に、たいへん良く歌うギターは数有りますが、
ベースという楽器で(チョッパーすら使わずに、←使えなかった、という話もありますが ……)、
こんなに良く歌うのは本当に珍しい。

……デヴィッドのヴォーカルと同等の存在感か、
もしかするとそれ以上の、
まさに、異能のベーシストと呼ぶに相応しい、
揺るぎない存在感を醸し出しています。




 ・フランス的教養への志向


……さて。

そしてもうひとつ。
Japan/ジャパン のサウンドを語る上で、
よく言われることに、デヴィッドの書く、
内省的、そして厭世的な、やや難解とも受け取れる独特の歌詞世界、
というものがあるようですが、
管理人は歌詞をじっくりと味わいながら聴く、といったことあまりせず、
基本的にはメロディを中心に聴くことが殆どで、
もちろん、デヴィッドの歌詞にしても、
全て詳細に吟味したわけでもないので、
この辺のところ、一概にはどうこう言えぬところではあります。

但し、非常に大雑把な言い方をすると、一般的に、
イギリス人のミュージシャンは、
ラテン語由来のアカデミックな単語を比較的多く使用し、
怜悧で複雑な、やや重々しい言いまわしの表現を好み、
アメリカ人のミュージシャンは、
サクソン系の、平易ではあるけれど意味の規定の不明確な、
どちらかといえばややゆるい単語を多用し、
スラングなどもどんどん取り入れて、
ホットで力強い表現を好む傾向があるようで、

――アメリカとイギリス。

同じ英語圏でありながらも、
広大な国土を持ち、様々な人種が混在する「Change」の国、
自由と平等を掲げる、比較的歴史の浅い大国、
新興国であるが故に、征服された歴史を持たぬ大国と、
ヨーロッパに於いて、かつてラテン民族との血みどろの戦いを経験し、
後に、スペインから日の沈まぬ国、という称号を奪取することに成功した、
伝統と格式を重んじるトラディッショナルな大国。

――他民族が混在するが故に、
わかり易く、直截的で、フィジカルな言語を進化させ、
急速な発展を遂げてきたアメリカと、
伝統ある歴史の中で、ラテン民族との摩擦を乗り越え、
ラテン語を受け入れつつも、格調高い言語へと洗練させていった、
諸行無常を知る没落貴族(失礼)のようなイギリスの、
文化的、歴史的背景の違い。
そのようなものを、ちょっぴり考えさせられるところではあります。

少なくともデヴィッドは、コクトー(フランスの芸術家)を好み、
実際に歌詞の中でフランス語で歌っているものもあるので、
フランス的な、芸術の香りのするインテリジェンスへの憧れや、
何らかの文学的志向を持っていたことは、まぁ間違いのないところでしょう。




 ・盟友、坂本龍一


……そう言えば、アルバム「孤独の影」の8曲目、
Taking Islands In Africa に於いて共作した、
デヴィッドの大の仲良し、坂本龍一氏も、
7月16日、フランス政府から、芸術文化勲章「オフィシエ」を授与されましたね。

――なるほど、言われてみれば YMO には、

  「La Femme Chinoise/中国女

         

などという、ゴダールの作品から名付けられたと言われる、同名の曲もあるし、
(※ 但しこの曲は、作曲:高橋幸宏、作詞:Chris Mosdell/クリス・モスデルですが。)
また、当然のことながら、デヴィッドとの深い交流を考えれば、
教授にも、デヴィッドと同様に、
フランス芸術への志向があったとしても、何ら不思議はありません。

――実際、教授の風貌や言動、そして作風。
その東洋的教養と大正ロマン的雰囲気の向こう側に、
うっすらと、フランス的インテリジェンスが感じられることは、
おそらく誰もが認める、否定しようのない事実と言えるんじゃないでしょうか?




 ・余談


――まぁそれはともかく、
ゴダールの名前が出たので、ついでなので書いてしまいますが、
アメリカとイギリスとフランス。
この3つの国の文化的違いを、端的に見て取れるのが映画ですね。

もちろん例外はあるにせよ、ざっくり言うと、
アメリカ映画は、言うまでもなくハリウッド映画に代表されるように、
単純で力強く、エンターテイメント性を重んじる傾向があり、
フランス映画は芸術性が高く、前衛的。あるいは、高踏的で難解。

イギリス映画は両者の中間を行くような、
ブリティッシュ・ソフィスティケートとでも言うべきもので、
娯楽性はあるけれど、時として辛辣で、ちょっぴり皮肉なところがある……。
(但し、繰り返しますが、これはあくまでも大雑把なイメージに過ぎません……。)

――こういった、文化的背景、といった文脈で、
デヴィッドの歌詞を考えてみるのも、なかなか面白いかもしれません。
但し、面倒なので管理人はやりませんが(笑)。




 ・さらに余談(笑)


――で、ですね。

この際なので、普段あまり考えたことのない、歌詞というものについて、
生半可に考えてみたりなどしたんですが(笑)、
まぁ大雑把に言って、おそらく、歌詞というものには、
大きく分けて2種類の流れがあるように思うのですが、
ひとつは共感を得るための、直截的で、
リスナーのレセプター(受容体)にあつらえた様にぴたっとハマる歌詞。

そしてもう一つは、理解や考察を深めるための、比喩的な、
聴く者の想像力によってようやく補完するような、
歌詞に幅をもたせた、文学的色彩を色濃くした歌詞、

  「君を守りたい。その涙を拭ってあげたい」

という歌詞は、あまりにも使い古されたシチュエーションで、
それは確かに陳腐なフレーズかもしれないけれど、
新たなメロディを獲得すれば、
いつの時代も繰り返し、恋(片思いかな?)をする多くの人達の心に響くだろうし、

  「ひび割れた大地に、痩せこけた小象の影が、
   朽ちかけたレリーフのように、儚く落ちていた」

などという比較的チープな描写も、
美しい旋律を与える事によって、いきいきと何事かを語り始め、
人々に何らかのインパクトを与え、
環境問題とか、生命の重さや、
もっと身近なことも含む思いもよらない何事かについて、
いろいろと考えさせられるかもしれません。

――あるいは、あんまりあり得なさそうだけど(笑)、
生きることにちょっぴり疲弊した人が、
袋小路にハマった自分の姿を重ね合わせるかもしれず、
自分の裡の小象を救うための、新たな考察を始めるかもしれぬ(?)。

あるいはもっと理解を拒絶する、

  「ワイングラスを満たす、冷徹な悪意の雫が、
   天使の重い足取りに、負の祝福を与えた」

などという意味不明のフレーズでさえ、
何かの天啓のように響くかもしれません(笑)。

もっともこいつは、
おそらく書いた本人にとっても意味不明でしょうが(笑)。
しかしこれでさえ、それなりのサウンドに乗れば、
幾らかの支持を得られるかもしれません(笑)。

……しかしね。
これはこれで、意味のある試みと言えるかもしれません。

どこの国の、どんな言語で歌っても、
誰かが必ず歌詞の意味を理解し、翻訳する。
するとそれによって、どうしてもイメージが束縛・限定されてしまう。
その呪縛から逃れるにはインストゥルメンタルしかありません。

しかし肉声には、既存の楽器のどれとも違う独特の響きがあり、インパクトがある。
そこで、楽曲にはどうしても肉声の響きが欲しい。
――仮に、そんな風に考えたとしたら、選択肢はそんなに多くありません。

スキャットでメロディをこなすか、
あるいは誰にも理解されない架空の言語で歌うか、
それとも、誰にも理解されない抽象的、且つ、高度に難解なレトリックにするか?

――まぁ、こんなところじゃないでしょうか。

   
しかし、アルバム収録曲が全てスキャットじゃ、あまり売れないだろうし(笑)、
全曲架空の言語にするのは手間が掛かる。
そこで、読み解くのにほんのちょっと思考が必要な程度の余地を残し、
歌詞に幅をもたせ、全てを提示せず、リスナーの理解を求める。
そうすることによって歌詞や楽曲のメッセージ性を高め、深い印象を与える。
――こういった手法が有効になってくるわけです。




 ・放棄( !! )


……まぁこの辺り。
突きつめていけばどんどん考察が深くなりそうなテーマですが、
あんまりやると収拾がつかなくなりそうなので、
――というか、実際に収拾がつかなくなってしまって(笑)、

  言語と旋律、どちらが先か?
  言語の発生と、コミュニケーション・ツールとしての音階の発生。
  映画音楽に見る、人類の共通認識を利用した音階。
  そして、娯楽としての旋律。

などという、何かの論文のテーマになりそうな(笑)、
とんでもなくややこしい、
着地点の不明な思考に迷い込んでしまったので、
以下、82行、管理人の都合により(笑)、割愛させていただきます。m(_ _)m

……やはり、生半可に大風呂敷を広げるもんじゃありませんな(笑)。




 ・Duran Duran/デュラン・デュラン の戦略


――しかしまぁ、
と、話を強引にもとに戻しますが(笑)、
ミックのベースは別格としても、
ベースラインを強調した音作りや、テクノ・シンセ系アレンジ。
ヴィジュアルを重視した小綺麗なファッションに、
ちょっぴり難解な文学的歌詞――。

こういった道具立てを、おそらく意図的に活用し、
デビュー戦略上、とても上手く取り入れたのが、
このシリーズの5番目に取り上げた、ニューロマンティックの立役者、
Duran Duran/デュラン・デュラン であり、
その上、彼らにとって都合の良いことに、
ジャパンというグループが、
このニューロマンティックと呼ばれるムーブメント対して、
どちらかと言えば批判的で、急速にポップ色を削いでいったのに対し、

デュラン・デュランの場合、
逆にこのムーブメントを積極的に利用していこう、というようなしたたかさも窺え、
事実彼らは、デビューシングルにおいて明確に宣言しているように、
(↑ 過去記事:ニューロマンティックの系譜 - その5 - 参照。)
あくまでもエンターテイメントとしてのポップにこだわり、
Colin Thurston/コリン・サーストン という、
ニューロマンティック・サウンドの影の立役者とでも言うべき、
名プロデューサーの協力のもと、
アイドル的ヴィジュアルと、ニューロマンティック的サウンドを前面に押し出し、
沈鬱さを増してゆくジャパンのサウンドと入れ替わるようにして、
急速に名声を獲得し、地位を固めてゆきます。

――そういった意味では、デュラン・デュランというグループにとって、
この、同じイギリスの、殆ど同世代とさえ云える、僅か数年先輩のグループの、
ジョルジオ・モロダー以降のサウンドと、
それ以前からのファッション――ヴィジュアルなど、
参考になる部分は、おそらくたくさんあっただろう……、
というのは想像に難くない、
……というのは管理人の憶測に過ぎませんが(笑)、
まぁそんなに的外れではない、ような気もします……。

まぁ感じ方は人それぞれでしょうが、管理人などは実際、
Sound Of Thunder/サウンド・オブ・サンダー のベースなど、
ミック・カーンのテイストと非常に近いものを感じてしまいます……。




 ・ラスト & 「Tin Drum/錻力の太鼓」 について


……さてさて。

例によって、また随分と長くなってしまいましたね(笑)。
お付き合い下った方、たいへんお疲れさまでした。m(_ _)m

ラストは、管理人の大好きな曲。
この曲で締めることにします。↓

Japan/ジャパン」-「Gentlemen Take Polaroids/孤独な影
           ↓(YouTube動画、無料視聴)

                         (※ 他の動画を観る。→ アーティスト別一覧


――うむ、いつ聴いても素晴らしい(笑)。

この、ミックのベースと、デヴィッドのヴォーカルときたら、
まるでツイン・ヴォーカルのようじゃないですか?

おそらくこの曲と、――そして、クワイエットライフが、
ジャパンの――ポップ路線における――最高傑作である、
そんな風に、管理人は(極私的に)、位置づけています(笑)。

但し、この後のアルバム―― 「Tin Drum/錻力の太鼓」(楽天) の方が、
一般的にはジャパンの最高傑作であるとの呼び名が高く、
確かに集大成と呼ぶに相応しい作品であることは間違いないんですが、
管理人としては、クワイエット・ライフと孤独の影――、
この2枚の方が、過渡期的な美しさと、青臭い血のたぎりが感じられ、
また、管理人は根っからのポップ好きでもあり、
芸術を愛でる才能のないワタクシは、
幾ら芸術的でも、難解なものは苦手(笑)。

静謐で、哲学的な旋律よりは、
じっとしていられない、自然と体が動くような、
そんなメロディを優先してしまう体質であって、
ここはどうしても、この2枚を推さざるを得ないところです。

従って 「Tin Drum/錻力の太鼓」 については、
当ブログで論じることをしないので、
――というか、管理人にはどうも、論じる資格が欠如しているようなので(笑)、
詳しくお知りになりたい方は、
どこか、他のブログにての参照をオススメします(笑)。

……といったところで、今回はこの辺で。

次回は、もう少しゆるい記事を書こうかな……どうなるかわかりませんけど(笑)。
っていうかね、毎回これじゃ、ただでさえ遅筆の長文書き。
なかなか更新出来んっ!(笑)

……ではまた。(^_^;A




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※ 今回は輸入盤のみ(日本盤は前回の記事で)。↓






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       Japan/Quiet Life



  
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        Japan / In Vogue




  【ニューロマンティック】 関連項目
     ニューロマンティックの系譜(プロローグ) - その1 - LEVEL 42(レヴェル42)
     ニューロマンティックの系譜 - その2 - The Human League(ザ・ヒューマン・リーグ)
     ニューロマンティックの系譜 - その3 - Kajagoogoo(カジャグーグー)
     ニューロマンティックの系譜 - その4 - ABC
     ニューロマンティックの系譜 - その5 - Duran Duran(デュラン・デュラン)
     ニューロマンティックの系譜 - その6 - Japan(ジャパン)

  【YMO】 関連項目
     Behind The Mask(ビハインド・ザ・マスク) - YMO & Eric Clapton(エリック・クラプトン) -
     VOCALOID(ヴォーカロイド) - 初音ミクのYMO -
     スネークマンショー - 咲坂と桃内のごきげんいかが1・2・3、他 -
     い~やや いやや♪ せ~んせにゆ~たろ♪ - 坂本龍一 -
     便利になった、店頭在庫検索 - TSUTAYA オンライン(画像解説付き)







       

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 用することにより、Webサイト、及び広告の配信事業者は利用者のコンピューターを識別することが可能に
 なります。また、Webサイトや広告配信事業者は、この技術を使用してサイトや広告の解析(当サイトや他サ
 イトへのアクセスに関する情報の解析など)を行うことで、より利便性の高い、ユーザーにマッチしたサービ
 スを提供することを可能にしています。
 加えて、この技術は現在のWeb業界において、現存する多くの一般的なWebサイトで標準的に採用されてい
 る技術であり、決して利用者個人のプライバシーを侵害するような性質のものではないということを、ここに
 明記しておきます。従って、この技術によって、利用者の住所、氏名、電話番号、メールアドレス、等の個人
 情報が特定されるようなことは一切ありません。
 尚、クッキーの受け入れの可否は、個々の利用者の選択により、ブラウザの設定を変更することでいつでも
 変更することが可能ですが、クッキーの使用を拒否する設定を選択した場合、当ブログ、またはそれ以外の
 一般的なWebサイトにおいて、一部の機能が適切に動作しなくなることがありますので、予めご了承下さい。
 ご利用のブラウザでクッキーを無効化する場合は、ブラウザのヘルプ機能で「クッキー」を選択し、詳細を
 確認した上で、適切な設定を行なって下さい。






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